インターネットラジオ生放送の実践法を基礎からわかりやすく解説!

アナウンスのトレーニング/アナウンスのトレーニングの重要性

アナウンスのトレーニングの重要性

 インターネットラジオの放送を行う上で、コンピュータや録音機材などの知識も大変重要であるが、声を使って言葉を発し、物事や思いを伝えるための技術を習得することも、同じぐらい大切だ。

本章の目次

アナウンサーの役割

 英語におけるAnnounceとは、「知らせる」、「伝える」という意味である。
アナウンサーには、放送を通じて、様々な事を「伝える」役割がある。
伝える事柄は、、その日に起きた出来事をはじめとするニュースの他に、人々の思いや経験した事柄など、様々である。
個人の行うインターネットラジオ番組においては、ニュースのようなまとまった情報を伝えることは少ないが、細かな情報を伝えることは良くある。最も多いケースは、次回の番組の案内やコーナーの説明など、番組に関連する情報の類だ。
リスナーが増えるに従って、他者からの情報が寄せられる場合も増えてくる。リスナーが行っているライブなどの音楽活動の告知や、サークルのメンバー募集、模様下野の案内などがこれに当たる。
一方、人々の主張や思いを伝えるケースは大変多い。前章で述べたとおり、インターネットラジオ番組の主役はトークであることが多く、その内容も、日々の出来事やそれを経験しての感想などが中心となっている場合が多々ある。
 これら様々な事柄を、伝えたい人(配信社本人やリスナー)が意図したとおりに、正しく伝えるのがインターネットラジオにおけるアナウンサーの役割の一つと言えよう。
加えて、アナウンサーには、人から上手に話を聞き出す技術」が求められることもある。インタビューを通じて、様々な質問をして、その答えをヒントに、別の視点から質問を投げかけるなど、より多くの事柄を、より多くの人々から聞き出すことが必要だ。

良い内容も聞きやすい言葉で無ければ伝わらない

 放送局のアナウンサーや声優など、声で仕事をすることを志す人は、必ず、発声法やアクセント、発音などの練習をする。
このことは、つまり、正しい発声法や発音、アクセントを用いなければ、物事は、伝えたい人が意図したとおりに、聞き手に伝わらないことを示している。
 また、本サイトで開設している生放送には、即時に情報が伝わり、リスナーとリアルタイムのコミュニケーションを取りながら番組を進められるという長所がある一方、「聞き手の耳に、その音声が届いたとたんに消えてしまう」という短所がある。これを「放送の非記録性」と呼ぶことがあり、リスナーが放送された内容を聞き取れなかったとしても、配信社はもう既に次の内容を伝えており、録音でもしていなければ、聞き直すことはできない。
Podcastなどの録音番組であれば、何回でも聞き手が納得するまで繰り返し聞き直すことができる。新聞や雑誌、Webページなどの媒体であっても、理解できるまで何度も同じ内容を読み直すことができる。
聴き直しができない生放送を志す以上、聞き取りやすい言葉を話し、一度で意図したとおりに伝えられるように、練習を積み重ね、技術を身につけることが大変重要だ。

書き手は自分の言葉の癖を考慮しない

 番組の中では、リスナーから寄せられたお便りや、他人が作成した告知など、自分以外の人が書いた者を読む必要があるケースが多くある。
実際に試してみるとよく分かるが、自分の書いた文章を読むよりも、他人の書いた文章を読む方が断然難しい。
これは、十人十色という言葉が示すように、人にはそれぞれに個性があり、文章にもまた、それぞれの個性が色濃く反映されるためである。
時には、自分が普段滅多に使わないような言葉がふんだんに入った文章が寄せられることもあるが、それはその人が作り上げた大切な創作物であり、読み手もそれを大事に扱う必要がある。自分が発音するのが苦手な言葉が含まれていたとしても、それを自分が読みやすい言葉に置き換えたりすることは、基本的には許されない。
だからこそ、それらの多様な言葉の一つ一つをきちんと発音できるように、トレーニングを行うことが大切だ。

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