ネットラジオマイクレビュー/Behringer(ベリンガー) XM8500(激安ボーカルマイク)
Behringer(ベリンガー) XM8500(激安ボーカルマイク)
Behringer(ベリンガー) XM8500を、ネットラジオやPodcast用マイクとしてレビュー。
目次
Behringer(ベリンガー) XM8500の概要
大変有名な激安マイクである。
XM8500という型番もそうだが、音域特性がShure SM58に似ている。
PA用途に合わせて設計されたマイクで、ハウリングにも強い。
独特な低域を持っており、これを生かして、ボイスパーカッションの集音用として多く用いられている。
逆に、この低域を押さえ、SM58の音に近づけるチューニング法も公開されており、SM58の代替えとして用いられる場合がある。
スペック
- 形式:ダイナミック
指向性:単一指向性 - 周波数特性:50Hz-15kHz
- 感度:-70dB
- スイッチ:無し
- 質量:190g
- 付属品:キャリングケース、マイクホルダー ※5/8→3/8インチ変換ネジ
視覚障害者視点で形や質感を説明
頭が丸く、握り部分が下に行くほど細くなっている、カラオケマイクと同一形状。
SM58よりも少々大きいが、若干軽いため、SM58の後にこのマイクを持つと、数値以上に軽く感じる。
握ったときの質感も良い。
音声テスト
Behringer(ベリンガー) XM8500音声テストをどうぞ。
総評
本機の独特な低域が少々耳障りに感じるが、高域の痛さは感じない。
ポップノイズや吹かれには弱いが、歯擦音に対してはそれなりの性能。
近接効果の影響が大きく、利用者がマイクとの距離に常に注意する必要がある。
ショックマウントの性能については、この価格帯のマイクでは飛び抜けている。
ハンドリングノイズが出るが、意図的に発生させなければ気にならないレベル。
ダイナミックマイクにしては出力レベルが高く、扱いやすい。
ミキサーで少々低域カットをすることと、出演者に、マイクとの距離を一定に保って貰うことを条件に、ネットラジオ用マイクとして、利用可能と考えられる。
何せ価格が安いので、出演者全員分の本数をそろえられるのが魅力だ。
マイクが足りないからと行って、異なるマイクを混ぜて使用するよりも、出演者が多いときは、このマイクを人数分用意して、全員がこれを使う方が音のばらつきがなくて済むだろう。
筆者の好み
カラオケマイクのようなこの形状は気に入らないが、自分の低い声を生かして録音したいので、この音質はけっこう気に入っている。
また、ラジオドラマの製作をする際に、近接効果の強さを意図的に利用できて楽しい。
居室スタジオの常設マイクとしては、予算があれば選択しないが、長距離の輸送や、野外での収録などの場合は、万が一壊れてもショックが小さいので、間違い無くこれを持って行く。