インターネットラジオ生放送の実践法を基礎からわかりやすく解説!

先ずはここから始めよう!/番組の目的を決める

番組の目的を決める

 意味のある番組配信を行うために、目的をきちんと決める必要がある。

目的を決めることの重要性

 インターネットラジオの番組製作に限ったことでは無いが、ある程度大きな何かを始めようと思うとき、「それを何のために行うのか」を明確にしておくことが大切だ。
特に一人で始めようと思っている方や、身の回りにラジオ番組の製作経験のある、相談できる人がいないなら、様々な壁にぶつかり、苦悩することだろう。
それは、技術的な課題かも知れないし、次回の内容が思い浮かばないなどといった問題であるかも知れない。
目的が定まっていれば、それに応じた問題解決方法や、解決のための方向性を見いだすことができる。
また、これらの問題は、目的によっては「あえて解決しない」という選択肢を取ることさえできる場合がある。

目的を明確にするために

 ここで問題である。
答えは、きちんと紙に書くか、言葉に出してはっきりと明確にしていただきたい。
【問題】
なぜ、あなたはインターネットラジオ生放送を始めたいのか?
 いろいろな答えを出した方がいらっしゃると思うが、一般的には、次のような物が有るのではないだろうか。

  • 自作曲の演奏や自作小説の朗読など、自分の作品を多くの人に聞いて欲しい(知って欲しい)
  • サークルや音楽活動など、何らかの活動の情報発信をしたい
    • それを聞いた人に、仲間に入って貰うための宣伝もしたい
    • ライブやイベントなどの参加者を集めたい
  • 自分が詳しいことに関する情報発信をしたい
    • それを通じて、似たようなことに興味のある仲間を集めたい
  • ラジオ放送を通じて、自己の録音技術に関するスキルを高めたい
  • 多くの人に楽しみを届けたい
    • 友人から、話が面白いと言われたので、他の人にも聞いて貰いたい
      • それを通じて、本当に自分の話が面白いのかを知ってみたい
        放送でもして誰かに聞いて貰うって言うのはどうか
    • 面白い話をして、笑いと笑顔を届けたい
       ここで「ネットラジオは面白そうだから」などと、明確な目的を示せなかった方は、こじつけでもかまわないので、明確な答えをひねり出す努力をしてみるといい。
      ちなみに、筆者の答えは「好きなことをして自分の暇をつぶしたい」であった。
      目的さえしっかりしていれば、それがこのような一般的なラジオ放送の目的とは言えないような、滑稽なものであってもいいのではないかと、筆者は考える。

目的に応じた番組作りをする

 最初に目的を決めておくと、どのような番組を製作すべきかや、優先的に準備すべき事柄が、見えてくる。はっきりとは行かないまでも、何となくその方向ぐらいは見当が付くのではないだろうか。
 例えば、目的が、「自分の作品の紹介」と言うことであれば、その作品を放送するのに必要な時間を中心に、トークなどの彩りを添えるという形が考えられる。
作品数が少ないと感じたなら、放送できる作品をもう少し作ろうと考えるかも知れないし、クリエイターの仲間を誘って作品数を増やすという方法もあるだろう。
もし、その仲間が面白い話をするのが得意ならば、彩りを添えるトークの内容は、その人に任せてしまうと言う方法もある。
 目的が、「多くの人に笑いを届けたい」ので有れば、何はなくとも”多くの人が面白いと思う話の内容”を考えなければならない。どんな音楽を使って、どんな風な話し方をして・・・このようなことは、内容を決めてから考えることだ。
多くの人が面白いと思う内容や話題が用意できたら、その話題が単発的な物であれば、どのような言葉で、どのぐらいの時間でそれを話すかも考えられる。また、それが継続的に発生する物や、その話題をきっかけに毎回盛り上がれそうな物であれば、「コーナー」という形にすることも可能だ。

目的に合った手段を考える

 目的によっては、手段を変えたくなるかも知れない。
上記の「作品の紹介」が目的であれば、何もネットラジオで無くても、Webサイトを作り、文章とともに、その作品へのリンクを張っておくだけでも、やり方によっては十分魅力的なサイトになるだろう。
また、同じインターネットラジオでも、リスナーからリアルタイムで反応を求めないのならば、必ずしも生放送である必要は無い。プロのラジオ番組に近づけようとすればするほど、録音番組よりも生放送の方がコストもかかるし、習得すべき知識やスキルも多くなってしまうのがその理由だ。
 「サークル活動の宣伝」が目的であれば、インターネットラジオよりも、関連するイベントへの参加の方が効果的かも知れないし、Webサイトを持っていないのであれば、その立ち上げを先に行った方が、より早く効果を得られるかも知れない。

目的によっては突き当たった問題を解決しないという選択肢もある

 さて、冒頭に述べた、「目的によっては問題を解決しなくても言い」についてだが、これは、次のような場合を指している。
仮に、その番組の目的が、「面白い話をして、多くの人に笑いを届けたい」であると仮定する。そして、「ラジオ番組にはBGMが必要だが、良い物が見つからない」という問題に突き当たった場合、本当にその番組には、BGMは必要なのかどうかを考え直してみよう。「話のおもしろさ」を重視するならば、少々寂しいが、BGMが無くても、番組は成立する。もし、放送時間が差し迫っているならば、そんな目的とは少し離れたことを考えるよりも、「本日の面白い話し」を吟味した方がずっと有意義な時間になるだろう。
もう一つ例を挙げよう。
番組の目的が、「自分が製作した音楽を多くの人に聴いて欲しい」であると仮定する。そして、「今日のオープニングで何を話すか」という課題に直面したとすると、「音楽番組に、必ずしもオープニングのトークは必要か?」と考え直した結果、「オープニングでは何も話ず、1曲聴いて貰い、簡単な挨拶の後、その楽曲を作るに至った背景などを説明しよう」という結論に至る場合もある。
最後の例として、極端すぎる物を上げてみる。
番組の目的が、「部活で放送コンテストに出るので、自分の書いた原稿読みの練習をするのに、緊張感を高めたい」であると仮定する。そして、「リスナー数がなかなか増えない」という問題に突き当たったとすると、「緊張感が高まればいい」のだから、放送していて誰かに聞かれているかも知れないという、その事実が欲しいのであって、実際のリスナー数などどうでもいい問題だと考えるかも知れない。

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